貯蓄の内訳は預貯金60.0%|有価証券の割合は東京都31.0%・青森県8.8%

貯蓄の内訳は預貯金60.0%|有価証券の割合は東京都31.0%・青森県8.8%

二人以上の世帯の貯蓄現在高は、1世帯当たり平均1,723万円で、その60.0%が預貯金である(2024年)。有価証券は21.4%、生命保険などは17.6%、その他は1.1%だった。都道府県別では、有価証券の割合は東京都の31.0%が最も高く、青森県の8.8%が最も低い。預貯金の割合は沖縄県の70.8%から東京都の54.6%まで開いている(総務省「令和6年全国家計構造調査」)。

全国家計構造調査は、総務省が5年ごとに行う調査で、家計の収入・支出と資産・負債を全国規模で集計している。2024年の結果のうち資産・負債の集計は2026年8月28日に公表された。この記事では、1世帯当たり資産現在高・負債現在高の表から、貯蓄現在高とその内訳(預貯金、生命保険など、有価証券、その他)を全国と47都道府県について取り出し、内訳の割合を比べた。

世帯主の年齢による貯蓄と負債の違いは「年代別の貯蓄、60代2,394万円・30代831万円|67%以上が平均未満」で、有価証券の年代別の保有額と、株式・投資信託などの細かい内訳は「年代別の有価証券、60代508万円・30代222万円|保有率30.8%」で扱っている。この記事は年代別の数字を扱わず、都道府県による内訳の違いに絞る。

タメミ

貯蓄って、預金のほかに何に分かれてるんだろう?

コツゾウ父さん

元本が減らない預金が、やはり安心だろう。

ミノリ母さん

地域によって、お金の置き場所の好みも違いそうね。

タメミ

中身の割合を、都道府県ごとに統計で比べよう。

登場するのは架空のキャラクターです(ネコまつ家の紹介)。

結論

貯蓄現在高(全国、1世帯当たり平均1,723万円)のうち、預貯金が60.0%を占める。有価証券は21.4%、生命保険などは17.6%、その他は1.1%である。

有価証券の割合は東京都が31.0%で最も高く、最も低い青森県は8.8%で、差は22.2ポイントある。

預貯金の割合は沖縄県の70.8%が最も高く、東京都の54.6%が最も低い。47都道府県のうち34都道府県で、預貯金の割合が全国の60.0%を上回る。

預貯金の割合(全国) 60.0% 貯蓄現在高1,723万円のうち1,033万円
有価証券の割合が最も高い・東京都 31.0% 最も低い青森県は8.8%
貯蓄現在高(全国) 1,723万円 二人以上の世帯の1世帯当たり平均

この記事の対象範囲

  • 使った表は、総務省「令和6年全国家計構造調査」家計資産・負債に関する結果[所得資産集計]の表4-1「1世帯当たり資産現在高・負債現在高」(全国・都道府県などの地域別)である。
  • 世帯は、世帯の種類「二人以上の世帯」、世帯区分「全世帯」、世帯主の性別「平均」の値だけを使った。年代別の貯蓄の記事と同じ区分で、総世帯・単身世帯や勤労者世帯の値とは混ぜていない。
  • 地域は全国と47都道府県である。同じ表にある都市階級・地方・大都市圏の値は使っていない。
  • 項目は「金融資産残高(貯蓄現在高)」と、その内訳の預貯金・生命保険など・有価証券・その他(預貯金は通貨性預貯金と定期性預貯金に分かれる)である。項目名は統計表のとおり。有価証券のさらに細かい内訳は使っていない。
  • 金額は1世帯当たりの平均で、資料の単位は千円である。本文と表では万円に直し、整数に四捨五入した。
  • 割合は千円単位の公表値から当サイトが計算し、小数点以下1桁まで示した。順位も当サイトの計算で、額・割合の高い順に並べた。割合の順位は小数点以下1桁に丸めた値で比べ、同じ値は同じ順位とした。

全国の内訳は預貯金が60.0%

全国の貯蓄現在高1,723万円の内訳は預貯金1,033万円(60.0%)、有価証券368万円(21.4%)、生命保険など303万円(17.6%)、その他19万円(1.1%)
図1 貯蓄現在高の内訳(全国、二人以上の世帯、1世帯当たり平均、2024年)

二人以上の世帯の貯蓄現在高は、全国で1世帯当たり平均1,723万円である。内訳を額の多い順に並べると、預貯金1,033万円(60.0%)、有価証券368万円(21.4%)、生命保険など303万円(17.6%)、その他19万円(1.1%)となる。

預貯金1,033万円のうち、通貨性預貯金は584万円、定期性預貯金は449万円で、通貨性預貯金が預貯金の56.5%を占める(当サイトの計算)。

割合は、千円単位の公表値で各項目の額を貯蓄現在高で割って計算した。4項目の額の合計は、四捨五入の関係で貯蓄現在高と最大1千円ずれる地域があり、割合を足しても100%ちょうどにならないことがある。

預貯金の割合は沖縄県の70.8%から東京都の54.6%まで

預貯金の割合は全国60.0%、最も高い沖縄県70.8%、最も低い東京都54.6%。生命保険などの割合は青森県28.2%から沖縄県12.7%まで
図2 貯蓄現在高の内訳の割合(都道府県別、二人以上の世帯、2024年)

47都道府県の内訳の割合を、預貯金の割合が高い順に並べた。預貯金の割合が高いのは沖縄県(預貯金の割合1位)の70.8%、福島県(預貯金の割合2位)の68.2%、栃木県(預貯金の割合3位)の68.0%である。低いのは東京都(預貯金の割合47位)の54.6%、福岡県(預貯金の割合45位)の55.9%、奈良県(預貯金の割合45位)の55.9%だった。

生命保険などの割合は青森県(生命保険などの割合1位)の28.2%が最も高く、沖縄県(生命保険などの割合47位)の12.7%が最も低い。差は15.5ポイントである。その他の割合は最も高い茨城県(その他の割合1位)でも2.1%で、どの都道府県でも内訳の中で最も小さい。

全国の割合を上回る都道府県の数は、預貯金で34、生命保険などで34、有価証券で9だった。

有価証券の割合は東京都31.0%、青森県8.8%

有価証券の割合は全国21.4%。高いのは東京都31.0%、奈良県27.3%、神奈川県26.8%、低いのは青森県8.8%、岩手県9.5%、佐賀県9.6%
図3 貯蓄現在高に占める有価証券の割合(都道府県別、二人以上の世帯、2024年)

貯蓄現在高に占める有価証券の割合は、全国で21.4%である。都道府県別で高いのは東京都(有価証券の割合1位)の31.0%、奈良県(有価証券の割合2位)の27.3%、神奈川県(有価証券の割合3位)の26.8%。低いのは青森県(有価証券の割合47位)の8.8%、岩手県(有価証券の割合46位)の9.5%、佐賀県(有価証券の割合45位)の9.6%である。

額で見ると、有価証券は東京都が721万円、青森県が84万円である。貯蓄現在高そのものも東京都(貯蓄現在高1位)が2,326万円で最も多く、沖縄県(貯蓄現在高47位)が665万円で最も少ない。

貯蓄現在高の多い順に上位10都道府県を取ると、そのうち有価証券の割合でも上位10に入るのは8都道府県(東京都、神奈川県、愛知県、奈良県、岐阜県、千葉県、兵庫県、埼玉県)だった。

47都道府県の一覧

二人以上の世帯の1世帯当たり平均。額は千円単位の公表値を万円に直し、四捨五入した(内訳の合計は貯蓄現在高と一致しないことがある)。割合と順位は当サイトの計算である。表が横に長くなるため、額と割合の2つの表に分けた。千円単位の値と通貨性・定期性預貯金の額、その他の割合の順位はCSVに収めた。

貯蓄現在高と内訳の額

都道府県貯蓄現在高(万円)順位預貯金(万円)生命保険など(万円)有価証券(万円)その他(万円)
全国1,723―1,03330336819
北海道1,101417302171459
青森県95546593270849
岩手県1,2673684429212012
宮城県1,3273381329720512
秋田県1,081437202231307
山形県1,160397642671217
福島県1,252378542411507
茨城県1,712161,08727831136
栃木県1,510271,02725021518
群馬県1,5422697029925122
埼玉県1,820101,06533839522
千葉県1,96171,14528151124
東京都2,32611,26931672120
神奈川県2,16121,21634357924
新潟県1,682221,13133519621
富山県2,00961,34138526419
石川県1,765131,09435130020
福井県1,719151,03639027717
山梨県1,691211,02237727418
長野県1,703171,1283592089
岐阜県2,01151,19836641829
静岡県1,769121,14335825117
愛知県2,11431,18636752734
三重県1,745141,12529630618
滋賀県1,693201,04432030921
京都府1,5092893726329911
大阪府1,700181,01929038110
兵庫県1,84781,07730544915
奈良県2,07441,16032556623
和歌山県1,482299732802228
鳥取県1,6232595735629317
島根県1,680231,09132624022
岡山県1,789111,15734726718
広島県1,697191,07634027012
山口県1,3223487224818022
徳島県1,84491,12432438314
香川県1,628241,06130024820
愛媛県1,3823191325919714
高知県1,3983082125430221
福岡県1,3763276930328618
佐賀県1,055456972481019
長崎県1,1534068624919721
熊本県1,2703583826515611
大分県1,2103880122117216
宮崎県1,1004270423814910
鹿児島県1,0804467121018217
沖縄県66547471851036

内訳の割合

都道府県預貯金(%)順位生命保険など(%)順位有価証券(%)順位その他(%)
全国60.0―17.6―21.4―1.1
北海道66.3819.71913.1370.8
青森県62.02728.218.8471.0
岩手県66.6623.039.5460.9
宮城県61.33122.4615.4260.9
秋田県66.6620.61412.1410.7
山形県65.91523.0310.4440.6
福島県68.2219.32412.0420.5
茨城県63.52316.34218.2142.1
栃木県68.0316.64014.2311.2
群馬県62.92519.42016.3211.4
埼玉県58.54018.63021.781.2
千葉県58.44114.34526.141.2
東京都54.64713.64631.010.9
神奈川県56.34315.94326.831.1
新潟県67.2419.91711.6431.2
富山県66.7519.22513.1371.0
石川県62.02719.91717.0191.1
福井県60.33422.7516.1231.0
山梨県60.43322.3716.2221.0
長野県66.2921.11212.2400.5
岐阜県59.63618.23220.8101.4
静岡県64.62020.21514.2311.0
愛知県56.14417.43624.951.6
三重県64.52117.03917.5171.0
滋賀県61.63018.92618.2141.2
京都府62.02717.43619.8130.7
大阪府59.93517.13822.470.6
兵庫県58.34216.54124.360.8
奈良県55.94515.74427.321.1
和歌山県65.61618.92615.0280.5
鳥取県59.03821.9918.1161.0
島根県64.91819.42014.3301.3
岡山県64.71919.42014.9291.0
広島県63.42420.01615.9240.7
山口県66.01318.72813.6351.7
徳島県60.93217.63520.7120.7
香川県65.21718.43115.2271.2
愛媛県66.11118.72814.2311.0
高知県58.83918.13421.691.5
福岡県55.94522.0820.8101.3
佐賀県66.11123.529.6450.9
長崎県59.53721.61117.1181.8
熊本県66.01320.91312.3390.8
大分県66.2918.23214.2311.4
宮崎県64.02221.71013.5360.9
鹿児島県62.12619.42016.9201.6
沖縄県70.8112.74715.5251.0

この数字をどう読むか

預貯金の割合は34都道府県で全国の60.0%を上回るが、全国の値そのものは多くの都道府県より低い。全国の割合は、全国の世帯の預貯金の合計を貯蓄の合計で割ったものに当たり、世帯数が多く貯蓄も多い地域の影響を大きく受ける。東京都(有価証券の割合1位)や神奈川県(有価証券の割合3位)のように、貯蓄現在高が多く有価証券の割合が高い地域の値が、全国の割合に強く反映されていると読める。

貯蓄現在高の上位10都道府県のうち8が有価証券の割合でも上位10に入っており、貯蓄が多い地域ほど有価証券の割合も高い傾向が見える。ただし例外もあり、なぜそうなるのかはこの表からは分からない。

割合はあくまで平均の額どうしの比である。有価証券の割合が31.0%の東京都でも、すべての世帯が同じ割合で有価証券を持っているわけではない。有価証券を持たない世帯も含めた平均であり、1つ1つの世帯の資産の分け方を表すものではない。

年代別に見ると、二人以上の世帯の貯蓄現在高は世帯主が60代のときに2,394万円で最も多い(年代別の貯蓄、60代2,394万円・30代831万円|67%以上が平均未満)。この記事の内訳の割合は、年代を合わせた全体の値である。

このデータの限界

  • 割合は平均の額から計算したもので、世帯ごとの内訳の割合の平均でも、真ん中の世帯の内訳でもない。この表からは、世帯ごとの内訳の分布は分からない。
  • 集計世帯数(概数)は全国で58,630世帯だが、都道府県では最も少ない石川県で720世帯、最も多い埼玉県でも2,750世帯である。都道府県の値は振れが大きい可能性があり、順位の小さな違いを重く見ないほうがよい。
  • この表には「-」(該当数字がない)と「X」(集計世帯数が少ないため秘匿しているもの)のセルがある。この記事で使った項目には、全国と47都道府県のどれにも「-」と「X」はなかった。表全体(113,364件)では「-」が5,691件、「X」が154件あり、同じ二人以上の世帯でも有価証券の細かい内訳には「-」の都道府県がある。
  • 各項目の額がどのように測られているか(例えば生命保険などの額の範囲)は、この統計表の情報には書かれていない。詳しくは調査の用語の解説で確かめる必要がある。
  • 貯蓄現在高は金融資産であり、住宅・宅地などの実物資産は含まない。負債も差し引いていない。
  • 世帯主の年齢構成、世帯人員、物価の違いは調整していない。
  • 単身世帯は含まない。単身世帯を含む総世帯では、値が異なる。

よくある誤解

「全国の預貯金の割合60.0%は、ふつうの世帯の貯蓄の分け方」

違います。この割合は平均の額どうしの比で、貯蓄が多い世帯の影響を大きく受けます。1つ1つの世帯の内訳の割合を平均したものではなく、真ん中の世帯の内訳でもありません。

「有価証券の割合が高い都道府県では、どの世帯も投資をしている」

そうとは限りません。平均には有価証券を持たない世帯も含まれています。有価証券を持つ世帯がどのくらいあるかは、割合とは別の指標で見る必要があります。

「預貯金の割合が高い県は、貯蓄も多い」

そうとは限りません。沖縄県(預貯金の割合1位)は預貯金の割合が最も高い一方、貯蓄現在高は665万円で、47都道府県の中で最も少なくなっています。割合と額は分けて見る必要があります。

貯蓄の内訳について、よく聞かれること

この割合は公表されている数字ですか

いいえ。公表されているのは各項目の額(千円)で、割合は当サイトがその額から計算しました。計算に使った額と割合は、どちらもCSVでダウンロードできます。

年代別の内訳はありますか

この記事では扱っていません。世帯主の年齢別の貯蓄は「年代別の貯蓄、60代2,394万円・30代831万円|67%以上が平均未満」、有価証券の年代別の保有額は「年代別の有価証券、60代508万円・30代222万円|保有率30.8%」をご覧ください。

単身世帯の数字はありますか

同じ表に単身世帯と総世帯の値もあります。この記事では区分を混ぜないため、二人以上の世帯の値だけを使いました。

この数字はどこが公表していますか

総務省統計局が「全国家計構造調査」として公表しています。この記事で使った表は2026年8月28日にe-Statに掲載されました。

出典

全国家計構造調査の周期(5年ごと)は、総務省統計局「令和6年全国家計構造調査」の「1959年以来5年ごとに実施」という記載による(2026年10月5日確認)。

内訳の割合、順位、割合の差、全国を上回る都道府県の数、預貯金に占める通貨性預貯金の割合は、公表値から当サイトが計算した。

データダウンロード

この記事で使った数値は、CSVで自由にダウンロードできます。ライセンスはCC BY 4.0で、出典は総務省「全国家計構造調査」です。

Noデータ名出典ダウンロード
1貯蓄現在高と内訳の額・順位(二人以上の世帯、1世帯当たり平均、全国と47都道府県、2024年)総務省「全国家計構造調査」CSVを保存
2貯蓄現在高に占める内訳の割合・順位(二人以上の世帯、全国と47都道府県、2024年)総務省「全国家計構造調査」CSVを保存

その他のデータはデータベースにまとめています。

更新履歴

2026年10月5日:公開

本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。詳しくは免責事項をご覧ください。

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