ネコまつ家は、ミノリ母さんと4きょうだい、そして2匹の父さんの7匹の猫の家族です。4きょうだいは、お金について一緒に勉強しています。
いっしょに暮らすコツゾウ父さんは預金一筋、ときどき訪ねてくるキンゾウ父さんはお金にも働いてもらう考え方。2匹の父さんの考え方の違いを聞いて、きょうだいが統計の数字で確かめます。どちらが正しいかを決めるのではなく、数字で何が言えるかを見ていきます。
家族の物語
ネコまつ家の4きょうだい、フヤト・タメミ・カセマル・マモルは、同じ春に生まれた。いっしょに暮らしているのは、ミノリ母さんとコツゾウ父さん。コツゾウ父さんはまじめに働き、給料が入るたびに決まった額を預金に回す。口ぐせは「元本が一番だニャ」。お金はなかなか増えないけれど、減らしたこともない。
ときどき、紺の帽子をかぶったキンゾウ父さんが訪ねてくる。お金にも働いてもらう考え方で資産を築いた、もう一人の父さんだ。「時間は味方だニャ」と言っては、長い目で見ること、ひとつに偏らないこと、使うお金と残すお金を分けることを話して帰っていく。
2匹の父さんの言い分は、よく食い違う。「増えるかもしれないお金より、減らないお金だニャ」とコツゾウ父さんが言えば、キンゾウ父さんは「置いておくだけでは、時間が働いてくれないニャ」と返す。そんなとき、家計を切り盛りしながら少しずつ積立を続けているミノリ母さんは、子猫たちにこう言う。「どっちの言うことが合っているか、数字で確かめておいでニャ」。
こうして4きょうだいは、公的な統計の数字を調べに出かける。どちらの父さんの考え方にも、うなずけるところと気をつけたいところがある。数字は、それを見分ける手がかりになる。
きょうだい
フヤト
長男・増やす担当(紺)
好奇心が強く、まずチャートを見たがる。
口ぐせ「それ、データあるニャ?」
タメミ
長女・貯める担当(緑)
几帳面な家計簿係。
口ぐせ「使う前に、まず分けるニャ」
カセマル
次男・稼ぐ担当(えんじ)
行動が早い働き者。
口ぐせ「稼ぐ力も資産だニャ」
マモル
末っ子・守る担当(青灰)
慎重で心配性。
口ぐせ「もしもの時はどうなるニャ?」
父さんと母さん
コツゾウ父さん
いっしょに暮らしている父さん(貧乏なほうの父さん)
まじめに働いて預金一筋。お金はなかなか増えないが、元本割れを心配する目はいつも確か。
口ぐせ「元本が一番だニャ」
キンゾウ父さん
もう一人の父さん(お金持ちのほうの父さん)
紺の帽子が目印。お金にも働いてもらう考え方で資産を築いた。ときどき訪ねてきて、考え方のヒントをくれる。
口ぐせ「時間は味方だニャ」
ミノリ母さん
母さん
家計を切り盛りしながら、少額の積立を続けている。父さんたちの言い分が食い違うと、子猫たちを送り出す。
口ぐせ「数字で確かめておいでニャ」
猫の豆知識
猫は、同じときに生まれたきょうだいでも、父親が違うことがある。イエネコの2つの集団で親子関係を調べた研究では、同じときに生まれた子猫のうち、父親が2匹以上いた割合は、猫の多い都市の集団で70〜83%、農村の集団で0〜22%だった。
ネコまつ家の4きょうだいも、誰がどちらの父さんの子なのかは、家族のだれにも分かっていない。
出典:L. Say, D. Pontier, E. Natoli「High variation in multiple paternity of domestic cats (Felis catus L.) in relation to environmental conditions」Proceedings of the Royal Society B(英国王立協会の学術誌)266巻 2071–2074ページ(1999年)、DOI 10.1098/rspb.1999.0889(論文の要旨(PMC))。割合は論文の要旨の値。
記事の中の会話について
記事の冒頭で、きょうだいや父さん・母さんが短く話します。せりふは猫の話し方にしています。会話は感想と疑問だけで、数字と結論は本文で示します。キンゾウ父さんの話は、長い目で見る・分散する・収入と支出を分けるといった一般的な考え方で、特定の商品や売り買いを勧めるものではありません。
登場するキャラクターと会話は架空のものです。発言は特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。